数学が苦手という人は、もしかしたら数学を「近寄りがたく高尚なもの」と思いすぎているのかもしれません。実は、数学はもっと身近で親しみやすいもの。
そこで今回は、日頃のちょっとした意識づけで鍛えられる「数学脳」の作り方を解説します。
ぜひ、この夏から実践し、数学嫌いの解消&実力アップにつなげてください。
河合塾講師・パフォーマー 池田 洋介先生
ポイント1 「数学=計算」ではない。まずは偏見を捨てる!
高校生に限らず、大人でも「私、数学がとても苦手なんです。計算が本当に苦手で…」という人にたくさん出会います。しかし「計算」なんてものは、数学のほんの些末な一部にすぎません。2桁の数字の足し算ですらあやふやな高名な数学者も、実はたくさんいるのです。
では、数学において最も大切な資質とは何か。それは「考える」ことができること、さらに言えば、そこに筋道を作り、仮定から結論までのプロセスを「組み立てる」ことができることです。計算が苦手でもよい数学者になることはできます。計算が早くできるにこしたことはありませんが、それができないからといって数学に苦手意識をもっているとしたら、その偏見をまず捨てることから始めましょう。
ポイント2 短いストーリーを人に話してみる
数学における重要な資質とは「組み立てる」力だと言いましたが、その力を高めるためのトレーニングとしてとても有効な方法があります。それは、1、2分ほどのまとまりのある短い話を親や友人など周りの人に話してみることです。最後に相手を笑わせたり、感心させたり、あるいはゾッとさせたり、とにかくなんらかの「オチ」のつく話です。
その「オチ」を最大限に盛り上げるためにはどのように話を組み立てていけばいいのかを考えてみま