
監修:吉田 たかよし先生
医学博士・本郷赤門前クリニック院長
《プロフィール》
東京大学工学部卒。NHKのアナウンサーとして活躍後、医学部に再入学し、東京大学大学院医学博士課程修了。現在、受験生専門の医療機関・本郷赤門前クリニック院長、受験医学研究所所長、学習カウンセリング協会理事長。 最新刊『合格させたいなら脳に効くことをやりなさい』(青春出版社)ほか、多数の著書を執筆している。
センター試験まで、残すところあと30日。
直前対策に全力を注いでいると思うが、学力だけでは結果を出すことはできない。
試験本番で実力を発揮できるかどうかは、"心と体"の状態に大きく左右されるからだ。
吉田式のコンディショニング術を実践し、本番で最高の結果を勝ち取ろう
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ポジティブな緊張と万全の体調で最高得点を!
判断力や思考力などの知力(学力)、情動や感情(心)、そして肉体は、密接に結びつき連動していることが、スポーツ選手を対象にした研究により科学的に明らかになっている。そして、本番のパフォーマンスはこの3要素の単純な「たし算」ではなく、いずれかが欠ければ大きく損なわれてしまう「かけ算」により決まることも証明されている。もちろん、これは受験でも同様だ。学力、心の状態、体の状態のすべてを高めれば、試験本番で大きな力を発揮できることになる。とはいえ、センター試験までに残された約30日間で、学力を劇的に伸ばすのは難しい。「30日前からは、学力は現状維持でOKと考え、心と体のコンディショニングにこそ力を入れるべきだ」と吉田先生は断言する。
では、心と体がどのような状態のときに、人は大きな力を発揮できるのか。極限まで集中力が高まった状態を「ゾーン」と呼ぶが、試験本番にこれに近い状態になるための条件が、心を「ポジティブな緊張状態」に、体を「万全の健康状態」にすることだと吉田先生は言う。ポジティブな緊張状態とは、気持ちがピンと張りつつ(緊張自体は悪ではない)、うれしい、楽しい、チャレンジする自分が好き…といったポジティブな感覚で満たされ、頭が澄み切った状態のことだ。そして、本番の心と体の状態は、睡眠や息抜き、自分との向き合い方など、普段からの心がけに左右される。言い換えれば、今日から行動や意識を変えれば、完璧な状態で本番を迎えられるのだ。さあ、心と体のコンディションを整え、プラスαのボーナス点をとりにいこう。