受験本番までの半年間、プラスの習慣を続けた人と、そうでない人との間には、大きな差がつくだろう。
学力の基盤となる心・脳・体にとって「〇の習慣・×の習慣」を知り、さっそく今日から「×」を減らし「〇」を増やしていこう。
監修:福田 千晶
医学博士・健康科学アドバイザー
《プロフィール》
慶應義塾大学医学部卒業後、医師として大学病院勤務などを経て、現在は産業医やクリニック勤務の傍ら、講演や執筆活動も行う。リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。『心も体もきれいになる! その場で「あたため」ストレッチ』(講談社)など、多数の著書・監修書がある。
学力の伸びを抑え、
志望校合格を妨げる生活習慣がある!?
秋以降は、これまで以上に生活が受験勉強一色に染まっていく。そして、受験によるストレスに伴い、不安や焦り、イライラ...といったネガティブな感情が高まりやすくなる。さらに、こうした感情は勉強への意欲や集中力を低下させ、気持ちよく勉強ができなくなってしまう。また、ストレスにより免疫力が低下したり持病が悪化したりと、普段以上に体調不良を起こしやすくなる。心・脳・体のコンディションが悪いと高いパフォーマンスを発揮できないのは、スポーツ選手も受験生も同じ。まずは、勉強が大変になる時期だからこそ、普段の生活やちょっとした習慣を見直すことが大事だということを肝に銘じよう。
中高年に多い「生活習慣病」という病名からも分かるように、生活習慣の積み重ねは、心身に大きな影響を与える。想像すると恐ろしいが、普段何気なくやっていることが、密かに心・脳・体にマイナスの影響を与え、学力の伸びを抑え、志望校合格を妨げてしまう...ということもあり得るのだ。そうなってしまわないよう、まずは心・脳・体にとってはどんな習慣が良く、どんな習慣が良くないのかを知ることが大事だ。さらに、良くない習慣をやめ、良い習慣を積極的に取り入れることを心がければ、それだけでもポジティブな気持ちになり、自己肯定感が高まり、合格に向けても「頑張ったら受かるかも!」
という良い感触が得られるはず。そう、この感覚こそが、心・脳・体を良いコンディションに保ち、効率よく勉強を進めるために、不可欠なのだ。