初めての共通テストが目前に迫ってきた。
ここでは進路指導を担当する高校の先生方に、生徒たちの様子や、共通テストと個別試験対策の適切な配分などを教えてもらった。全国の受験生の現在地を知り、 先生方のアドバイスを役立ててほしい。
学んできた内容を確認し「わかる」 を 「できる」 へ。
最後まで粘り強く努力を。
北海道札幌北高等学校 進路指導部 担当教科:数学
若狭 祥平先生
初めての共通テストを前に指導する生徒たちの様子は?
学校行事が4月から縮小・廃止され、その間勉強に明け暮れた高校3年生。真面目な生徒ほど10月、11月になって息切れしているように感じます。また、やることが増え優先順位を忘れかけている生徒も増えていると感じます。
1日の中で最も学習する時間が長いのは学校にいるときです。学校の授業を軸に学習スタイルを確立している生徒は着実に力をつけ、そうでない生徒は苦労しているように見えます。
共通テスト模試を受けた生徒たちの感触は?
どの教科・科目も思考力・表現力を問う出題がなされ、時間配分もセンター試験とは異なる科目もあります。模試では、数学I・Aの70分は圧倒的に時間が足りないと感じる生徒が多く、いっぽう数学II・Bは計算量が多く時間内に解き切ることができるのか不安になる生徒が多いと感じています。
模試の直後には「どうすれば速く解けますか?」「計算のスピードはどうやったら上がりますか?」と質問に来る生徒が多いです。そのような状態で焦って問題を解いても誤答を増やすだけです。落ち着いて「わかる」問題を確実に解いていくように生徒に話をしています。