試験本番では何としても実力を発揮したいもの。
そのためには体を使ったアプローチも有効だ。
直前期と本番を健康に乗り切るため、体力づくり&免疫力アップ、
良質な睡眠に効果のあるエクササイズとリラックス法を
「直前期」「寝る前」「試験当日」の別で紹介しよう。
明治大学 サービス創新研究所客員研究員 (株)CSUP代表取締役
内藤 隆 先生
早稲田大学大学院スポーツ科学研究科修了。修士(スポーツ科学)。1万人以上に運動指導を行い、受験生の身体不活動と座り過ぎを予防する研究やウェブサイト運営に取り組んでいる。「受験生のための運動ガイド」 http://physical-activity.com/
【直前期】
筋トレで体力維持&ストレッチで心身のバランスを調整
実は適度な運動は効率学習に有効。受験生こそ運動するべきだが、ある調査によると受験生の9割が運動不足を感じているという。
ここでいう「運動」とは、陸上競技や球技など、いわゆる本格的なスポーツではない。強度の強い運動は、継続していれば別だが、急に長時間やると体への負荷が大きすぎて、一時的に免疫力が下がり、風邪を引きやすい状態になってしまうことも。直前期のコンディションを整えるには、軽く息がはずむ程度の筋トレが最適だ。筋肉は脳からの指令で動くため、筋トレによって脳も刺激できる。結果、脳の血流が高まり、栄養や酸素が運ばれやすくなるのだ。
筋トレと同時に行いたいのがストレッチだ。追い込みだからといって長時間同じ姿勢で座り続けていると、血行が悪くなり、脳疲労も溜まりがち。ひいては心身の不調につながりかねない。ストレッチは血流を促進でき、眠気も解消できて一石二鳥。1時間に1回行うのがベストだ。