2022年大学入学共通テスト(以下、共通テスト)は全般的に難化し、新傾向の問題も見られた。
2023年共通テストは実施3年目となるが、出題内容や難易度はどのようになるのか?
入試情報のプロである石原 賢一さんに2022年までの結果を踏まえ、2023年を予想していただいた。
駿台予備学校 進学情報事業部 部長 石原賢一さん
※1 本文中では断りがない限り、共通テスト、センター試験とも本試験(2021年共通テストは第1日程)について解説。平均点は大学入試センター発表のデータの小数点第2位を四捨五入。国語の「近代以降の文章」は「現代文」と表記。
※2 データネット実行委員会(駿台予備学校/ベネッセコーポレーション主催)の推定
2022年 共通テスト2年目の結果は予想通り!?
受験生が不慣れな出題で、予想を上回る平均点ダウン
実施2年目となった2022年共通テストですが、過去の共通1次試験やセンター試験がそうであったように、実施初年度との比較では難化すると予想されていました。実施結果を見ますと、5教科900点集計の最終予想平均点※2は、5教科8科目文系では508点(得点率56.4%、対前年:−44点)、5教科7科目理系では513点(得点率57.0%、対前年:−59点)で、予想をはるかに上回るダウンとなり、得点率は文理ともに6割を下回りました。得点率8割以上の高得点者の人数は、文系が前年の33.8%、理系が37.5%に留まり、成績上位層にも大きな影響を与えました。