いよいよ本連載も最終回。
これまでに身につけた英語4技能は大学の学びにどうつながっていくのか、どんな世界が待ち受けているのか、木村先生からの最後のメッセージです。
これからの人生×英語
これまでとは比べようもないほど、広大で厳しい世界が待っている!
スペリングを覚える
必要がないから楽になる!?
最終回の今回は、皆さんのこれからの人生と英語との関わりについて書いていきたいと思います。これまでの英語とここからの英語の端的な違いは、スペリングが要らないということです。これはとても大きい、そして根本的な違いとなります。これまでは紙ベースで勉強を進めてきましたよね。でも、これからは主にパソコンを使って書くことになるので、スペリングを間違えてもオートコレクト機能が補ってくれます。
では楽になるのかというと、決してそんなことはありません。それどころか、とてつもなく巨大な壁が待ち受けています。理系に進んだ人は驚くほど長い英語の論文を読まねばならないでしょうし、学会に出席することになれば専門的な内容の英語の発表を長時間聞かねばならないでしょう。自分が発表する側になれば、英語のスピーキングの授業では経験したことのないぐらい多くの人たちの前で、正確な英語を使ってプレゼンテーションをすることになります。言うまでもないですが、論文はすべて英語で書くことになるでしょう。スペリングを覚える手間がいらなくなった代わりに、とてつもない質と量の英語が皆さんを待っているのです。
文系に進む人は、外国語関係や国際関係の学部以外は理系ほど英語を使うことはありませんが、将来はビジネス界に進む人が大多数ではないでしょうか。日本人のみに向けたビジネスモデルが破綻していくであろう前提に立てば、お客さまには外国籍の方がかなり多く含まれることになります。ここでもスペリングは不要ですが、相手との交渉を英語で行うためには、正確に聴き取って正確に話すことが必要不可欠となります。