共通テストで頭が一杯のキミ! 今から、その後のことも準備しておこう。
センター試験と比べ、共通テストは平均点ダウン(=難化)が見込まれるが、その程度によって受験生の志望動向も変わってくる。
自己採点の結果、国公立大と私立大の2021年一般選抜の志望動向がどう変わるか?
新型コロナウイルスの感染拡大もあって予測困難な入試を、受験のプロが展望し、出願にあたってどう考えるべきかを伝授する。
受験のプロが分析!
駿台教育研究所 進学情報事業部長 石原 賢一 氏
共通テストがセンターより難化することを前提に考える
新型コロナウイルス感染症拡大(以下、コロナ禍)の影響で、例年にない状況の 2021 年度入試ですが、大学入学共通テスト(以下、共通テスト)まで1か月を切り、最終盤を迎えています。そこで、「共通テストの結果による一般選抜の志望動向の変化」について分析しました。受験生のみなさんには、出願校決定への参考としていただきたいと思います。
共通テストは思考力や判断力の評価を重視するため、一部の科目で出題形式や試験時間、配点等の変更があります。導入にあたって実施された試行調査(プレテスト)では、問題文が長くなり、読解力が要求されました。また、単純な教科・科目の内容の理解に留まらず、複数の知識を使って考察する問題も出題されています。
個別試験(2次)対策などを通して、高度な読解力や思考力の養成に力を入れてきた受験生は問題ありませんが、従来のマークシート方式を念頭に置き、知識中心の学習をしてきた受験生には厳しい出題なので、全体としての平均点は大学入試センター試験(以下、センター試験)よりもダウンすることが予想されます。
国公立大と私立大について、(1)センター試験に比べて大幅に平均点がダウンする場合、(2)それほど平均点がダウンしない場合、の2つに分け、過去のセンター試験の結果と志願動向の関係をもとに分析してみましょう。