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[2017年入試]合格までのスケジュール教えます

  • [2016/12/2]

効率よい受験プランで、第1志望校に合格しよう!
2017年入試で最も注意すべきは、やはりセンター試験の受け方やスケジュールだ。特に理科の実施方法が複雑(基礎を付した科目と付さない科目、4種類の選択パターンなど)だが、志願票に記入した教科(理科は選択パターンも)のみ受験できるので、それが「受験票」に正しく登録されているかを確認し、誤りがあれば受験票の再発行が必要だ。また、自分の志望校が、センター試験の地理歴史・公民、理科の成績をどのように利用して判定するか(第1解答科目か高得点科目か)、理科はどの選択パターンで受験可能かを再確認し、対策を立てる必要がある。以上の注意点も含め、「出願→受験→合格発表→入学手続き」までのスケジュールの重要ポイントを紹介しよう。



「2017年大学入試・受験スケジュール」【pdf】は、こちらへ⇒

入試の種類と入試日程の流れ


 大学入試は、大きく分けると一般入試・推薦入試・AO入試の3種類ある。推薦入試は、11月1日から願書受付が始まり、私立大の公募推薦と国公立大のセンター試験免除の推薦入試が行われ、国公立大の「センター試験を課す推薦入試」は2月上旬まで実施される。AO入試は、2~3か月かけて選考が行われるケースもあり、とくに私立大では3月下旬まで随時行う大学もある。

 2017年の一般入試は、大きく次の4つに分けられる。
■ 1月14日(土)・15日(日)のセンター試験(本試験)
■ 2月の私立大一般入試(センター試験利用入試を含む)
■ 2月25日~3月中旬の国公立大2次試験
■ 3月下旬までの私立大後期(2期)募集(センター試験利用入試を含む)
 上の「2017年大学入試・受験スケジュール」をよく見て、入試の大きな流れをつかんでおこう。


受験プランを立てる際は、センター試験がポイント


 全体の流れがわかったら、次は受験校や受験日程のプランニングをしよう。
 大きなポイントとなるのは、やはりセンター試験だ。国公立大受験生はもちろん、私立大志望者にとっても、センター試験利用入試など、その重要度は高い。そのため、1月14日・15日のセンター試験を主軸にした受験プランを立てることがポイントになる。
 その上で、各大学の入試日程と入試方法を確認し、無理のない、効率のよいスケジュールを組み立てていこう。
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 志望校・志望学部の日程上、どうしても仕方ない場合は別として、試験日が何日も連続するような受験プランは原則避けたほうがいい。
 本番の受験はかなりのエネルギーを消耗する。試験日の間は1日か2日空けて、充電期間を設けよう。
 ただし、試験日の間隔が開き過ぎるのも、できれば避けたい。緊張感が続かず集中力が途切れるからだ。また、遠隔地の大学を受験する場合、移動時間も考慮して日程を組もう。
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募集要項を手に入れる方法


 各大学とも12月15日までには募集要項(願書)を発表・配付する。志望校の募集要項はなるべく早く入手して、余裕をもった願書提出や受験料振り込みをしよう。請求方法(または入手方法)には、主に次のような方法がある。

大学受験パスナビから資料・願書請求する

●大学ホームページからダウンロードする
 インターネット出願(以下、ネット出願)をする場合、大学ホームページから募集要項を必ずダウンロードし、それをよく確認しながら、専用画面に入力する。特に、ネット出願に全面移行した大学は、紙の募集要項を配付しないことが多いので要注意。また、ネット出願でなくても、募集要項をホームページだけに掲載する入試方式もある。

●テレメール、インターネットで申し込む
 大学ホームページの入試情報サイトにアクセスすることで、募集要項をはじめ、さまざまな資料を閲覧できたり、請求したりすることができる。
 請求する場合によく使われるのがテレメール。インターネットで請求する方法に加え、電話(一般電話、IP電話、携帯、スマートフォン)からも請求できる。24時間コンピュータの自動音声で受け付け、該当する6桁の資料番号をプッシュし、後は音声ガイダンスにしたがえばOK。いずれにしても、申し込み後2~3日で募集要項等が届く仕組みだ。

●電話、FAXで申し込む
 大学の入試課(入学センター等)に電話またはFAXで直接依頼する方法。テレメールとは違って24時間いつでもというわけにはいかず、平日だけだったり、受付時間が決められていたり、大学によって対応が異なるので注意が必要。

●大学へ直接郵送で請求する
 大学から直接郵送してもらう場合は、切手を貼った返信用の封筒(主に角型2号)を同封して申し込む。返信用封筒の切手は請求する要項や速達の有無などによって料金が異なるので、選抜要項などで確認すること。私立大では無料で送ってくれるところが多い。

●直接、大学で受け取る
 大学に直接足を運んで入手することもできる。この場合、郵送料はもちろん無料。地元なら試験場の下見を兼ねられるかも。土日、祝日、大学休業日や、平日の時間外などは受け付けてくれないので、確認してから出かけよう。

●書店で購入する
 募集要項を販売するのは都市部の大型書店に限られる。しかも、全大学がそろっているわけではない。


募集要項の読み方


 募集要項が届いたら、まず中身の確認をしよう。受験に必要な書類一式が全部入っているか、ひとつひとつチェックする。万が一、見当たらないものがあったら、すぐ大学に問い合わせよう。
 募集要項に書かれていることをきちんと読み込んで内容を理解することも大切。入試に直接関係することや、出願書類については特に大事なので、アンダーラインを引きながら読むくらいの覚悟で内容把握をしよう。
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 私立大の募集要項の中で、「センター試験利用入試」について書かれてある箇所は、センター試験の『受験案内』に記載されている内容とよく照らし合わせて確認しよう。
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出願書類の書き方


 出願書類で肝心なのは、入学願書、調査書、入学検定料(受験料)に関わることだ。それぞれポイントをあげてみよう。

●入学願書
 募集要項にある記入例をよく見て、指定された筆記用具ではっきり分かるようにていねいに書く。一度鉛筆で下書きするのもいい。特に志望学部・学科や、試験場は間違えないこと。親に代筆を頼んだりせず、自分で記入することも大事だ。

●インターネット出願
 ネット出願(大学のホームページの専用画面上で出願手続を行う)が可能な大学が増えている。私立大の半数以上が実施し、国公立大でも京都大・九州大など21大学が導入している。
 入力内容の確認画面があり、誤りがあれば再入力もできるが、それでも紙の願書と同様、学部・学科や入試方式、試験会場、住所など、間違いがないか確認しながら、慎重に入力しよう。
 特に、スマートフォンから出願する場合、募集要項をよく確認せずに入力し、思わぬ間違いをおかすことがあるので要注意だ。

●調査書
 自分が受験する大学の必要数をそろえなければならない。調査書の発行は案外時間がかかり、出願が近づいてくると請求者も多くなるので、ギリギリにならないよう、できるだけ早めに申し込もう。なるべく1回で必要枚数を申し込むこと。

●入学検定料(受験料)
 銀行をはじめとした金融機関からの振り込みが一般的だが、郵便振替やコンビニ、クレジットカードで支払える大学が増えている。
 銀行振り込みの場合は、大学指定の振込依頼書を銀行に持っていく。ただし、ATMでは取り扱えないので窓口に持参すること。銀行の収入印が押されているかも確認して帰ろう。郵便振替の場合は、大学指定の振替用紙か、ない場合は郵便局の普通為替証書が必要になる。受験料と手数料を支払って為替証書に替えて、その証書を出願書類に同封する。コンビニで入金する場合は、収納証明書を受け取って、出願書類に同封するケースが多い。
 いずれにしても、大学によって受験料の支払い方は異なるので、募集要項できちんと確かめよう。


入学願書の提出法


 入学検定料の振り込みが済んだら、次は出願書類を提出する。
 もっともポピュラーな方法が郵送による出願。宅急便やバイク便での送付を認めず、書留・速達による郵送のみと指定する大学が多い。
 ネット出願でも、多くの場合、最終的に調査書や、画面上で登録した出願票のプリントアウト、受験料の支払証明などの郵送が必要だ。

 大学の窓口に直接持ち込む出願もある。ただしどのキャンパスでも、というわけではなく、大学指定の窓口に限られる。願書受付の曜日・時間帯にも指定があるので事前に調べておこう。


受験票の確認、成績請求票の取り扱い


 2017年センター試験の受験票、写真票、成績請求票は、大学入試センターから12月14日までに送られてくる。もし、受験票等が12月14日までに届かない場合は、大学入試センターに再発行を申請すること(受験票再発行等申請書を郵送)

●受験票で受験教科などをチェック
 受験票には、試験場に関する事項のほか、受験教科名(地理歴史・公民、理科は受験科目数も)が表示されている。そのため、志願票(「住所等変更・訂正届」「登録教科等訂正届」)のコピーと照らし合わせて、出願時の登録内容(出願後に訂正した登録内容)と受験票の表示内容に誤りがないかをよく確認しよう。万一、記載事項に誤りがある場合は、大学入試センターに電話で問い合わせて、受験票を再発行してもらうこと。

 また、受験票はセンター試験当日だけでなく、各大学の2次(個別)試験当日や入学手続きの際にも必要なので、大切に取っておくこと。
 写真票はセンター試験当日に必要なもの。受験票と写真票の写真欄には、自分の顔写真をそれぞれ貼る。

●成績請求票は志望校への出願書類に貼付
 成績請求票は、国公立大2次試験や私立大のセンター試験利用入試などに出願する際、切り離して出願書類に貼り付けて提出するもの。大学側はこの請求票によって大学入試センターから受験生本人の成績を受け取る仕組みになっている。請求票の枚数には制限があるが、国公立AO入試用と私立大・公私立短大用に関しては、大学入試センターへ追加発行を申請できる。


2017年センター試験はこうなる


 2017年センター試験(本試験)は1月14日(土)・15日(日)に行われる。以下に、注意すべきポイントを紹介しよう。

●地理歴史・公民、理科の科目選択方式
 理科は、基礎を付した科目(以下、基礎科目)と付さない科目(以下、発展科目)の2種類(各4科目)が出題され、時間割は数学をはさみ、理科①(基礎科目)と理科②(発展科目)に分かれる。
 4つの選択パターン(A=基礎2科目、B=発展1科目、C=基礎2科目+発展1科目、D=発展2科目)を、事前登録の通りに受けなければならず、当日の変更は不可。基礎科目は必ず2科目受けなければならないが、解答科目の順序、解答時間(60分)の配分は自由だ。
 地理歴史・公民、理科②は、それぞれ1試験時間で実施される。地理歴史・公民または理科②を2科目受験する場合、第1解答科目(前半60分)と第2解答科目(後半60分)の間の10分を加え、試験時間は計130分となる。この10分間に第1解答科目の答案回収、第2解答科目の解答用紙の配付が行われる(トイレ等の一時退室は不可)。

 なお、地理歴史・公民については、出願時に登録した受験科目数にかかわらず、全ての受験者に、ビニールでパッケージ化された「地理歴史と公民の2冊」の問題冊子が配付される。

●遅刻限度時間に注意!
 地理歴史・公民または理科②を2科目受験する場合、遅刻者の試験室への入室限度(地理歴史・公民は9時50分、理科②は15時50分)までに入室しないと、後半の第2解答科目を含めて、その試験時間は一切受験できない。
 また、前半の第1解答科目のみを受験して、第2解答科目を受験しないで途中退室することもできない。

●「第1・第2解答科目」の成績利用方法を確認する
 地理歴史・公民、理科②の第1解答科目・第2解答科目の成績利用方法は、大学によって異なる。
 センター試験で、大学の指定する科目数を超えて受験した場合は、「第1解答科目の成績を利用する」「高得点科目の成績を利用する」「第1解答科目と『第2解答科目の高得点科目』の成績を利用する」など、成績利用方法は大学によりさまざまだ。そのため、受験生は各大学の指定条件を満たすように、出願校を決めていかなければならない。
 たとえば、出願した大学・学部の地理歴史・公民が「世界史B、日本史B、地理B、『倫理、政治・経済』から1科目選択」で、なおかつ第1解答科目の成績を利用すると公表している場合、上記の4科目のいずれかを第1解答科目で受験しないと、失格または0点となってしまうからだ。

 各大学の地理歴史・公民と理科の第1・第2解答科目の成績利用方法などについては、募集要項等で必ず確認すること。

●大学への成績提供方法
 センター試験で地理歴史、公民または理科を2科目受験した場合は、大学からの請求に基づき、「2科目それぞれの得点と、その合計点」または「第1解答科目のみの得点」のいずれかが提供される。この成績提供は、受験生が当該大学への出願書類に貼付した成績請求票に基づき行われる。


センター試験の追・再試験


 センター試験(本試験)の1週間後の1月21日(土)・22日(日)に追試験・再試験を実施する。
 追試験の対象者は、①病気(インフルエンザ、風邪等を含む)や負傷、②試験場に向かう途中の事故、③その他やむを得ない事由で、本試験を受験できなかった者である。
 また、再試験は、雪や地震等による災害、試験実施上の事故、その他の事情で本試験が所定の期日に実施できないか、または完了しなかった場合にのみ行われる。

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 大学入試センターのホームページでも、センター試験に関する様々な情報が掲載されているので、チェックしてみよう。
大学入試センターのホームページ http://www.dnc.ac.jp/
モバイルサイト http://www.dnc.ac.jp/i/
スマートフォン用サイト http://www.dnc.ac.jp/sp/
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①試験当日は遅くとも開始時刻の30分前までに到着するようにしよう。もし遅刻してしまった場合、試験開始後20分以内に限って受験が認められる。ただし、リスニングだけは他の科目と異なり、試験開始時刻(17時10分)までに入室していないと受験できないので覚えておこう。
②第1日目は9時30分~18時10分で全8時間40分、第2日目は9時30分~17時40分で全8時間10分と、両日とも超ハードスケジュール。体力・精神力の勝負になることにも留意すること。
③特に、第1日目の外国語の英語リスニングは、その日最後のテストになることと、一般の学科試験とは異なる形式のテストであることなどから、持続的な集中力が必要となる。
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センター試験受験科目と配点


 センター試験の出題教科・科目は6教科30科目。教科別の科目数は、国語1科目、地理歴史6科目、公民4科目、数学6科目、理科8科目、外国語5科目。受験科目は、出願校の入試科目の指定条件を満たさなければならない。前述のとおり、理科の科目選択パターンと時間割、地理歴史・公民または理科②の成績利用方法などにも十分注意しよう。

 配点は、国語200点、地理歴史各100点、公民各100点、数学①・②各100点、理科①100点(2科目で)、理科②各100点、外国語筆記200点・リスニング(英語のみ)50点。

 志望校の入試科目・配点の最終確認は必ず募集要項で行うこと。募集要項の配付以前に発表した入試科目を変更する大学がまれにある。


指定される試験場


 センター試験の試験場は、原則、都道府県単位で大学入試センターから指定される。
 現役生は在学する学校の所在する試験地区内、既卒者は志願票に記入された現住所の試験地区内の試験場となっているが、一部の受験生は最寄りの試験場ではなく、少し遠い試験場で受験しなければならない場合がある。念のため、試験前日までに試験場を再確認しておこう。なお、指定された試験場以外での受験や、出願後の現住所変更に伴う試験場の変更は認められない。


試験当日はココに注意!


●所持品の扱いについて
 センター試験の試験時間中、受験票・写真票以外で机の上に置くことができるものは、黒鉛筆(H、F、HBに限る。和歌・格言等が印刷されているものは不可)、シャープペンシル(メモや計算に使用する場合のみ。黒い芯に限る)、プラスチック製の消しゴム、鉛筆削り(電動式、大型のもの、ナイフ類を除く)、時計(辞書、電卓、端末等の機能があるもの、それらの機能の有無が判別しづらいもの、秒針音のするもの、キッチンタイマー、大型のものを除く)、メガネ、ハンカチ、ティッシュペーパー(袋または箱から中身だけ取り出したもの)、目薬。
 そろばんや電卓、グラフ用紙、定規、コンパスなどの補助具の使用はNG。英文字や地図等がプリントされている服等も着用できない。

 携帯電話やスマートフォン、腕時計型端末、ICレコーダーなどの電子機器類は、試験室に入る前に必ずアラームの設定を解除し、電源を切ってカバン等に入れておくこと。

●マークシート記入上の注意
 解答科目にマークがされていなかったり、複数の科目にマークされていたりすると0点となる。受験番号が正しくマークされていないと採点されないことがあるので要注意。
 マーク記入はH、F、HBいずれかの黒鉛筆とプラスチック製の消しゴムを使う。それ以外の鉛筆やシャープペンだと解答が読み取れないことがあるので、使用は不可。マークが薄かったり欠けていたり、消し跡が残っていた場合も解答が正しく読み取れないことがあるので、あせらず確実に記入していこう。


英語リスニングはこう行われる


 センター試験の他の科目と形式の異なる英語リスニングについて、簡単にその流れを紹介する。
 まず、問題冊子と解答用紙、次にICプレーヤーとイヤホン、音声メモリー(音声問題)が配られるので、監督者の指示に従って、ICプレーヤーを操作して、設問ごとに解答用紙にマークしていく。解答時間の途中や最後にまとめてマークする時間は用意されていないので気をつけよう。
 大学入試センターのホームページ(http://www.dnc.ac.jp/)にある操作ガイドで、ICプレーヤーの操作をぜひ体験してみよう。

 試験中、ICプレーヤーの不具合を申し出た場合は、監督者が不具合の内容や中断した時点で解答していた番号を確認した上で、試験終了後に再開テストが行われる。再開テストは、中断した設問から、テストが再開されるものだ。



正解発表と自己採点


 センター試験(本試験)実施後、インターネットでは当日夜から、新聞は翌日の朝刊で正解が発表される。つまり、2日目が始まる前に1日目の答え合わせができてしまうのだが、すべての科目の試験が終わるまでは、結果にとらわれず試験に集中しよう。正確な自己採点は、16日の午前中からだ。
 ただし、この段階では平均点等の発表がまだない。自己採点結果に一喜一憂するには、まだ少し早いのだ。各科目の平均点・標準偏差は、18日に大学入試センターから中間発表される予定。さらに、20日には得点調整(注)の実施の有無についても発表される予定だ。仮に実施される場合、対象となる科目の得点の換算表が大学入試センターから公表されることになる。

 自己採点結果を踏まえて、国公立大の2次試験や私立大のセンター試験利用入試に出願することになるわけだが、あくまでも冷静に、担任や進路指導の先生、家族とコミュニケーションを取りながら、志望校を絞り込んでいこう。
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(注)2017年の得点調整は、次の各科目間で、原則として試験問題の難易差に基づき、20点以上の平均点差が生じた場合に行われる(ただし、受験者数1万人未満の科目は対象から除外)。
●地理歴史の世界史B、日本史B、地理Bの間
●公民の現代社会、倫理、「政治・経済」の間
●理科②の物理、化学、生物、地学(いずれも発展科目)の間
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国公立大の受験機会


 国公立大入試では、原則として前期日程・後期日程に定員を振り分ける「分離分割方式」によって試験が実施される。ただし、「前期日程のみ」あるいは「後期日程のみ」で入試を実施する大学・学部もあり、後期日程を募集停止、または縮小する大学・学部も増えている。
 公立大の一部の大学・学部では、前期・後期の中間に「公立大中期日程試験」を実施している(一部、私立大のような別日程実施もある)。

 出願は、次の①~④の組合せが可能だ。
① 前期日程+後期日程
② 前期日程+公立大中期日程
③ 前期日程+公立大中期日程+後期日程
④ 公立大中期日程+後期日程
 この他、推薦入試(センター試験を課す)として1校、AO入試(同)として複数校出願できる。


2次出願の締切日


 国公立大の2次出願は1月23日~2月1日。出願にあたっては、自己採点の結果や合格可能性を重視しつつ、
■センター試験・2次試験の配点ウエート
■日程別募集人員の振り分け状況
■1月下旬~2次受験までの直前学習計画
■志望校の2次試験問題の特色・傾向
■入学後の大学生活などを考慮して、出願校を最終決定しよう。

 自分のセンター試験での受験科目が出願校の指定条件(「地理歴史・公民、理科〈発展科目〉は、第1解答科目で判定か、高得点科目で判定か」や、理科の選択パターン指定など)を満たしているか、締切日必着か消印有効か、2段階選抜の有無、第2志望が認められているか、英語外部検定が利用可能か、などもチェックしよう。


国公立大2次試験日程


 国公立大の2次(個別)試験は、前期日程が2月25日から、公立大中期日程は3月8日以降、後期日程は3月12日以降に行われる。
 私立大入試は、前期(1期)募集の一般入試が、関西や東海地区で2月上旬、首都圏では2月中旬にピークを迎え、後期(2期)募集は3月下旬まで続く。理系学部(特に看護・医療・栄養系)の場合、理科の科目指定、出題範囲指定に十分気をつけよう。


試験前日の下見と当日の注意点


 試験前日には、必ず試験場の下見をしよう。大学によっては、試験前日に試験室の配置や注意事項の連絡をするところもある。
 また、試験場への交通機関の状況(電車やバスの発車時刻、本数、所要時間など)や道順をチェックしておこう。本番の開始時刻に合わせて出かけると、電車やバスの混雑状況や当日の雰囲気を予測できる。事故などで電車やバスがストップした場合などを考慮して、試験場への複数のルートを確保しておくとなおよい。試験前日は早めに就寝し、当日は早めに起床しよう。

 当日は、混雑で予想以上の時間がかかることもあり、下見時より30分くらい余裕をもとう。開始30分前までには試験場に到着したい。試験場での自分の座席、トイレの位置などを確かめ、試験開始まで静かに待とう。その際、日頃愛用の参考書やノートに目を通すと落ち着く。
 電車やバスの事故など交通上のトラブル、地震や降雪など不測の事故が起き、遅刻しそうな場合は、試験本部に電話連絡し、指示を受ける。受験票を忘れた場合は、試験係や試験本部に届け出ること。


合格発表!


 合格発表には、大学構内に掲示する方法(かなり少なくなっている)と、速達郵便や電子郵便で自宅に合否を通知する方法がある(その両方で発表する場合もある)。いずれも、受験生本人が自分の目で、発表番号と受験票の番号(受験番号)を照合して確認する。
 また、電話による「合否自動応答システム」で確認させたり、ホームページ上に合格者番号一覧を掲載したりする大学も多い。

 正規合格のほかに、追加合格を発表する大学がある。発表の仕方には2つあり、1つは正規合格者を発表した後、入学手続きの状況を見て、定員割れになった場合に追加合格発表をするもの。もう1つは、正規合格者の発表と同時に補欠(追加合格者の候補)を発表するもの。いずれの場合も、根気強く待たなければならない。


学費納入法と入学手続き


 合格して入学を希望する場合は、入学手続きをする。その際、最も大切なのは学費(入学金・授業料・諸会費など)の納入だ。これによってはじめて入学する権利が生じる。学費の納入には主に次のような方法がある。
■2段階方式…1次手続で入学(申込)金を納め、2次手続で前期分の授業料・諸会費など残額を払う
■一括納入方式…一度に全額を納める
■延納方式…希望者には入学手続き期間を延長
 近年は「2段階方式」を採用する大学が多い。また、大学によっては、複数の方式を併用するケースもある。募集要項で事前に必ず確認しておこう。最近は入学金や授業料の納入に関して、より受験生に有利な方向に改善する大学が増えてきている。

 納入金のほか、保証書・写真・卒業証明書・住民票、さらに受験票・大学指定の入学関係書類(入学金・学費等の領収書を含む)などを提出する。こうした手続きがすべて完了して、はじめて4月から大学生としての生活が始まる。
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 入学手続きや納入金制度は大学によって異なる。手順を把握し、ミスのないようにしよう。特に学費の納入は手続きを完璧にし、無駄な出費は避けたい。国公立大の場合、前期日程の入学手続き者は中期・後期日程合格の権利を失うことになる。
 センター試験利用入試の場合などは、入学手続きの際にセンター試験の受験票が必要となるので、試験終了後も大切に保管しておくこと。
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この記事は「螢雪時代(2016年12月号)」より転載いたしました。

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