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必出!国公立大2次・私立大一般入試小論文[学部系統別]2017年出題予想 2016年問題分析

  • 必出!国公立大2次・私立大一般入試小論文[学部系統別]2017年出題予想 2016年問題分析
  • [2017/1/23]

さあ、いよいよ本格的な国公立大2次試験、私立大入試対策の追い込みだ。ここでは、一般入試の小論文問題について、学部系統別に2016年問題を分析し、2017年出題を予想した。法系統の「18歳選挙権スタート」、経済・経営・商系統の「消費増税再延期」、社会・社会福祉系統の「認知症」「過労死」、理系統、工系統の「人工知能(AI)」、医・歯・薬系統、医療・看護系統の「大隅氏のノーベル医学生理学賞受賞」など、各学部系統ごとに出題で狙われるトピックやニュースを取り上げた。

法 系統 │ 経済・経営・商 系統
文・教育 系統 │ 社会・社会福祉 系統
国際・外国語 系統 │ 総合・情報・環境・人間 系統
教員養成 系統 │ 理 系統
工 系統 │ 農・水・畜産・獣医 系統
医・歯・薬 系統 │ 医療・看護 系統
家政・生活科学 系統 │ 芸術・体育 系統

2016年の主な出来事からの2017年小論文予想出題テーマ


法 系統

「法とは何か」「憲法」「憲法改正」「民主主義」「言論の自由」「個人と社会」「裁判員制度」など。
新テーマは「18歳選挙権スタート」「ヘイトスピーチ対策法」「死刑制度廃止論」

【2017年出題予想】
 この系統は、法学専門、学問・文化関連、時事関連の3分野に分かれる。
 法学専門分野では、「法とは何か」「法と道徳」「民主主義」「憲法」「憲法改正」「裁判員制度」「死刑制度」などが出題される。
 学問・文化関連では、「言論の自由」「個人と社会」「世間・人種」など。
 時事関連では、「18歳選挙権スタート」「ヘイトスピーチ対策法」「死刑制度廃止論」など。

【2016年問題分析】
 法学専門のテーマは、「純粋の支配関係と最小限度のデモクラシー」(北海道大―法《後》)、「安楽死、尊厳死の合法化とその条件」(千葉大―法政経《後》)、「コミュニティ・サービスの刑罰としての意義」(新潟大―法《後》)、「人が人を裁くことの恐ろしさ、切なさ」(金沢大―人間社会学域〈法〉《後》)、「国民主権と地域主権」(名古屋大―法《後》)、「死刑制度の是非について」(熊本大―法《後》)、「隣人訴訟と法化社会」(明治学院大―法/法律B日程)など。
 学問・文化関連のテーマは、「歴史教育について」(岩手大―人文社会科学《後》)、「産業革命以前と以後の『労働』の意味変化」(福島大―人文社会学群〈行政政策〉《前》)、「社会の専制に対抗する自由」(京都大―法/特色入試)、「近代日本における偽善性と人種偏見」(香川大―法〔昼〕《後》)、「様々な事象や現象に共通する法則の発見」(九州大―法《後》)、「学問と芸術の共通点・相違点」(熊本大―法《後》)、「他者の自己決定への恐怖・不安」(大阪市立大―法《後》)、「互酬性に基づく社会関係資本」(北九州市立大―法《前》)、「トインビーの文明観と今世界で起きていること」(慶應義塾大―法)など。
 時事関連のテーマは、「自衛戦争は正しい戦争か」(静岡大―人文社会科学〈法〉《後》)、「選択的夫婦別姓制度の是非」(神戸大―法《後》)、「臓器提供を可能にするための死の定義の拡張」(岡山大―法《後》)、「人格権の保障と夫婦別姓制度」(広島大―法《後》)、「九州・沖縄への外国人観光客の増加策」(九州大―法《後》)など。


●ヘイトスピーチ対策法
 2016年5月、ヘイトスピーチ(憎悪表現)対策法が成立した。他国出身者に対する差別的言動は許されないとして、国や自治体に解消に向けた措置を講じるように求めている。が、具体的な禁止規定や罰則のない理念法にとどまっている。



経済・経営・商 系統

「グローバリゼーション」「格差社会」「金融」など。
新テーマは「消費増税再延期」「マイナス金利」「TPP」「地方創生」

【2017年出題予想】
 この系統は、経済学専門、社会学関連、時事関連の3分野である。
 経済学専門分野では、「資本主義」「グローバリゼーション」「経済格差」「金融」「デフレ・インフレ」「企業と雇用」などである。
 社会学関連では、「近代の労働観」「地方自治と経済」「人口減少社会」など。
 時事関連では、「消費増税再延期」「マイナス金利」「TPP」「地方創生」など。

【2016年問題分析】
 経済学専門のテーマは「『消費者』の『お客様』扱い」(岩手大―人文社会科学《後》)、「グローバリゼーションと保護主義」(福島大―人文社会学群〈経済経営〉《後》)、「人口構成と経済成長」(岡山大―経済《後》)、「グローバリゼーションの是非」(広島大―経済《後》)、「助け合いという貧困スパイラル」(山口大―経済《後》)、「『資本主義』というシステム」(首都大学東京―都市教養〈経営学系〉《後》)、「国家の徴税とタックスヘイブン」(北九州市立大―法《後》)、「共和主義的な自由とリベラルな自由」(慶應義塾大―経済)など。
 社会学関連のテーマは、「人口減少地域の将来像」(北海道大―経済《後》)、「英語公用化の是非」(埼玉大―経済〔昼〕《後》)、「産業革命後の働き方の変遷」(新潟大―経済《後》)、「少人数学級採用の是非」(和歌山大―経済《後》)、「科学技術と人間」(岡山大―経済《後》)、「ヨーロッパの製糸業の発展とその影響」(九州大―経済〈経済・経営〉《後》)、「科学的方法とは何か」(長崎大―経済《後》)、「技術革新と雇用」(長崎県立大-経営《後》)など。
 時事関連のテーマは、「雇用形態の現状と問題点」(北海道大―経済《後》)、「ギリシャ債務危機への対応」(金沢大―人間社会学域〈経済〉《後》)、「国民年金の未納者問題」(静岡大―人文社会科学〔昼〕〈経済〉《後》)、「高齢者の消費者被害への対策」(長崎大―経済《後》)、「18歳選挙権と若者の政治参加」(大分大―経済《後》)、「東京五輪とインフラの再整備」(横浜市立大―国際総合科学〈経営科学系/A・B方式〉《前》)、「人工知能とロボットの労働への影響」(福井県立大―経済《後》)など。


●マイナス金利を初導入
日本銀行は2016年2月、初めてマイナス金利を導入した。マイナス金利とは、金融機関がお金を日本銀行に預ける際の金利をマイナスにすること。デフレ脱却と景気回復を目指す。主要な中央銀行では2014年6月、欧州中央銀行(ECB)が導入した。



文・教育 系統

「文学論」「言語論」「日本語の特色」「教育論」「歴史論」「異文化論」「グローバリゼーションと日本文化」など。
新テーマは「アクティブ・ラーニング」「大学改革」

【2017年出題予想】
 この系統は、文・教育専門、文化・文明関連の2分野に分かれる。
 文・教育専門分野では、「文学論」「日本語の特色」「言語論」「教育論」「歴史論」「大学の意義」「コミュニケーション」など。
 文化・文明関連分野では、「日本文化論」「文化と文明」「異文化理解」「グローバリゼーションと日本文化」などに注目。

【2016年問題分析】
 文・教育専門のテーマは、「教育現場での言語の非人間化・無意味化への危惧」(北海道大―教育《後》)、「基礎教養の衰退」(茨城大―人文〈人文コミュニケーション〉《後》)、「科学における観察と実験」(千葉大―文〈行動科学〉《後》)、「大学で教養科目を学ぶ意義」(新潟大―人文《後》)、「よい『翻訳』とはどうあるべきか」(静岡大―人文社会科学〔昼〕〈言語文化〉《後》)、「言葉と人間の関係」(岡山大―文《後》)、「4~7世紀の日本と朝鮮半島諸国との関係」「ソ連の政治体制」など(熊本大―文〈歴史〉《後》)、「『主語』を持たない日本語の混乱」(首都大学東京―都市教養〈人文・社会系〉《後》)、「不登校生に必要な教育」(名古屋市立大-人文社会〈心理教育〉《後》)、「大学の役割」(宮崎公立大-人文《後》)、「『父恋い』と『母恋い』の物語」(法政大-文〈日本文〉/T日程)など。
 文化・文明関連のテーマは、「豊かさについて」(茨城大―人文〈人文コミュニケーション〉《後》)、「『個』について」(筑波大―人文・文化学群〈人文〉《後》)、「今後の外国人との共生について」(埼玉大―教養《後》)、「世界的な貧困について」(お茶の水女子大―文教育〈人文科学〉《後》)、「“すがたかたち”に宿る人間生命」(富山大―人文《後》)、「人間の諸活動で変化する可能性のあるもの」(金沢大―人間社会学域〈人文〉《後》)、「個と共同性の関係」(信州大―人文《後》)、「東西の印刷文字の形象の違い」(神戸大―文《後》)、「さまざまな思想・信条間の合意形成」(島根大―法文〈言語文化〉《後》)、「エコロジー批判と人間中心主義の相対化」(九州大―文《後》)、「よいエッセイの書き方」(熊本大―文〈文〉《後》)、「国際関係を築くうえで文化が果たす役割」(鹿児島大―法文〈人文〉《後》)、「絵画鑑賞における美術史の必要性」(大阪市立大―文《後》)、「日本人の精神の鍛錬」(高知県立大―文化《前》)、「書物の存在意義」(熊本県立大―文〈日本語日本文〉《後》)、「人間の創造的営為の諸相」(青山学院大―文〈フランス文〉/B方式)、「宗教と科学について」(同志社大―神/セ試利用)など。


●国立西洋美術館が世界遺産に
ユネスコは2016年7月、国立西洋美術館本館(東京都台東区)を含む「ル・コルビュジエの建築作品」の世界文化遺産への登録を決めた。ル・コルビュジエ(1887~1965年)はフランスの建築家。20世紀の近代建築史上「顕著な普遍的価値がある」と評価された。



社会・社会福祉 系統

「少子高齢社会」」「人口減少社会」「児童虐待」「持続可能な社会」「待機児童」「認知症」など。
新テーマは「過労死」「ポケモンGO現象」

【2017年出題予想】
 この系統は、社会学関連と社会福祉関連の2分野に分かれる。
 社会学関連分野では、「社会学」「少子高齢社会」「人口減少社会」「インターネット社会」「持続可能な社会」など。
 社会福祉関連分野では、「社会福祉」「ボランティア」「障害者」「ノーマライゼーション」「児童虐待対策」など。

【2016年問題分析】
 社会学関連のテーマは、「経済学はなぜ『科学』か」(茨城大―人文〈社会科学〉《後》)、「インターンシップと社会問題」(一橋大―社会《後》)、「生物多様性と持続可能な開発」(金沢大-人間社会学域〈地域創造〉《後》)、「住民投票と民主的手続き」(静岡大―人文社会科学〔昼〕〈社会〉《後》)、「都市と映像」(和歌山大―観光《後》)、「都市化の現状と課題」(鳥取大―地域〈地域政策〉《前》)、「人口減少社会の課題」(島根大―法文〈社会文化〉《後》)、「日本社会と欧米社会のコミュニケーションの相違」(愛媛大―法文〈人文社会〉《後》)、「『困ったときはお互い様』の関係性」(高知大―地域協働《前》)、「地域自主組織の整備」(宮崎大―地域資源創生《前》)、「持続可能な観光振興」(琉球大―観光産業科学〈観光科学〉《後》)、「自治体とNPO活動」(都留文科大―文〈社会―現代社会〉《中》)、「ヘイトスピーチの規制」(京都府立大―公共政策《後》)、「地方都市・農山村の再生策」(奈良県立大―地域創造《前》)など。
 社会福祉関連のテーマは、「当事者主権と現代社会のしくみの問題」(金沢大-人間社会学域〈地域創造〉《後》)、「障害者を納税者にする福祉」(大分大―福祉健康科学〈社会福祉実践〉《前》)、「子どもの権利と支援のあり方」(大阪府立大―地域保健〈教育福祉〉《前》)、「ケアにおいて大切なもの」(山口県立大―社会福祉《前》)、「母親の育児不安の諸要因」(福岡県立大―人間社会〈公共社会・社会福祉〉《前》)、「貧困問題の解決策」(明治学院大―社会〈社会福祉〉/B日程)など。


国際・外国語 系統

「グローバリゼーション」「異文化理解」「多文化主義」「国際化社会」「外国語教育」など。
新テーマは「イギリスのEU離脱」「難民問題」

【2017年出題予想】
 この系統は、国際関連、時事関連の2分野に分かれる。
 国際関連分野では、「グローバリゼーション」「国際化社会」「異文化理解」など。
 時事関連分野では、「国際テロリズム」「欧州難民問題」「イギリスのEU離脱」など。

【2016年問題分析】
 国際関連のテーマは、「スイスの核廃棄物処理場の建設と公共事業の補償」(宇都宮大―国際〈国際社会〉《前》)、「紛争、飢餓、難民など地球規模の課題の解決策。12項目から1つ選択」(千葉大―国際教養/特色型入試《前》)、「文化の三角測量」(福井大-国際地域《後》)、「世界の言語消滅によって失うもの」(高知大―人文社会科学〈国際社会〉《前》)、「グローバル時代における日本の歴史の見方」(長崎大―多文化社会〈多文化社会〉《後》)、「『みんな』の論理とグローバル化」(横浜市立大―国際総合科学〈国際都市/A・B方式〉《前》)、「『異文化』との出会いの意味」(滋賀県立大―人間文化〈国際コミュニケーション〉《後》)、「多様性がヨーロッパにもたらしたもの」(県立広島大―人間文化〈国際文化〉《後》)、「大学教育の英語化とグローバル人材の育成」(名桜大―国際学群/A方式・B方式《前》)など。
 時事関連のテーマは、「定住外国人の参政権の是非」(金沢大―人間社会学域〈国際〉《後》)、「中小都市の人口減少の世界的傾向」(広島市立大―国際《後》)、「世界的格差と解決策」(北九州市立大―外国語〈国際関係〉《後》)など。


総合・情報・環境・人間 系統

「地球温暖化対策」「エネルギー問題」「情報化社会」「人間関係」「生物多様性」など学際的テーマ
新テーマは「パリ協定」「再生可能エネルギー」

【2017年出題予想】
 この系統は、いわゆる学際分野で、現代社会の課題に関わるさまざまなテーマについて出題される。 「地球温暖化問題」「エネルギー問題」「インターネット」「少子高齢社会」「生物多様性」など。

【2016年問題分析】
 総合関連学部は、「自分自身にとっての望ましい生き方」(広島大―総合科学〈文科系〉《前》)、「女性が活躍できる社会のあり方」(岩手県立大―総合政策《後》)、「国民健康保険の長所と課題」(熊本県立大―総合管理《前》)、「国際比較、職業の世代間移動、高齢化から見た格差」(慶應義塾大―総合政策)など。
 情報関連学部は、「消費者に対するブランドの役割」(筑波大―情報学群〈情報メディア創成《後》)、「しんがりの思想」(群馬大―社会情報《後》)、「『分人』とネット社会」(静岡大―情報〈情報社会〉《前》)、「子どもの声を騒音と把える背景」(鹿児島大―法文〈経済情報〉《後》)など。
 環境関連学部は、「泥炭地の二酸化炭素排出対策」(埼玉大―工〈環境共生〉《前》)、「日本の森林の現状」(鳥取大―地域〈地域環境〉《後》)、「世界各国の農牧業の特徴」(首都大学東京―都市環境〈地理環境〉《後》)、「農業の多面的機能」(大阪府立大―現代システム科学域〈環境システム〉/英語小論文型《前》)、「再生エネルギー利用の生態系への影響」(公立鳥取環境大-環境《後》)、「モノやコトによる生活や人の意識の変化」(慶應義塾大―環境情報)など。
 人間関連学部は、「宗教の世俗化と私事化」(山形大―人文〈人間文化〉《前》)、「男の子が作られる社会文化的メカニズム」(お茶の水女子大―文教育〈人間社会科学〉《後》)、「セルフ・エデュケーションと大学での学び」(神戸大―発達科学〈人間形成・人間表現・人間環境〉/小論文受験《後》)、「メールの会話と実際の会話の違い」(熊本大-文〈総合人間〉《後》)、「人々の暮らしと結婚式・葬式の関わり」(琉球大―法文〈人間科学〉《前》)、「コミュニケーションの奥義」(滋賀県立大―人間文化〈人間関係〉《後》)、「社会生活における情動の意味」(北九州市立大―文〈人間関係〉《前》)など。


教員養成 系統

「学校教育の課題」「理想の教師像」「子どもの貧困」」「いじめ」「子どもと遊び」「学ぶ意義」「不登校」など。
新テーマは「アクティブ・ラーニング」「組み体操禁止問題」

【2017年出題予想】
 この系統は、教育関連、学科・専攻関連の2分野に分かれる。
 教育関連分野では、「学校教育の課題」「いじめ」「不登校」「子どもの貧困」「理想の教師像」「学び」など。
 学科・専攻関連分野では、国語・社会・数学・理科・幼児教育・養護教育など各学科・専攻に関わるテーマが多い。

【2016年問題分析】
 教育関連のテーマは、「子どもの喜ぶ本」(岩手大―教育〈学校教育―小学校教育、特別支援教育〉《後》)、「『書く』指導」(秋田大―教育文化〈学校教育―教育実践〉《後》)、「中学校教師の仕事の範囲」(茨城大―教育〈学校教育―教育基礎〉《前》)、「幼児期―小学校―中学校のスムーズな連携のために小学校教師にとって重要なこと」(東京学芸大―教育〈初等教育―学校教育〉《前》)、「家族、地域における望ましい人間関係」(上越教育大―学校教育《前》)、「学校の教育活動の意義と安全対策」(富山大―人間発達科学〈発達教育〉《後》)、「授業でコミュニケーションを有効にする技術」(滋賀大-教育〈学校教育〉《後》)、「遊び感覚で『万引き』する子どもへの対応」(大阪教育大―教育〈学校教育―教育科学〉《後》)、「子どもにとっての学校の意味」(奈良教育大-教育〈学校教育-教育発達〉《前》)、「学級集団づくりと『個を育てる』大切さ」(広島大―教育〈第一類―学校教育系=初等教育〉《後》)、「子どもの表現意欲の向上」(福岡教育大―教育〈初等教育《幼児教育以外》〉《前》)、「教師が子どもをほめるときに注意すべきこと」(長崎大―教育〈学校教育―小学校教育、特別支援教育〉《後》)など。
 学科・専攻関連のテーマは、「障害者の行動を妨げている社会」(秋田大―教育文化〈学校教育―特別支援教育〉《後》)、「絵画における客観的表現と主観的表現」(茨城大―教育〈学校教育―美術〉《後》)、「伝統的見解をくつがえす科学上の発見」(群馬大―教育〈学校教育―理科〉《前》)、「地方政治における『足による投票』」(千葉大―教育〈中学校―社会〉《前》)、「現代日本における文学の意義」(新潟大―教育〈学校教育―国語教育〉《後》)、「ろうそくの燃焼」(大阪教育大―教育〈学校教育―理科〉《後》)、「技術・ものづくり離れの解決策」(奈良教育大―教育〈学校教育―教科教育=技術〉《前》)、「食生活の安全・安心を極めるために必要なこと」(長崎大―教育〈学校教育―中学校教育=家庭〉《前》)など。


理 系統

実験・実習、観察、理論など専攻分野から多角的出題。
新テーマは「大隅氏のノーベル医学生理学賞受賞」「人工知能(AI)」「新元素『ニホニウム』」「重力波初観測」

【2017年出題予想】
 この系統は、物理学系、化学系、生物学系、地球・地球科学系の4系統に分かれる。いずれの系統も、実験・実習、観察をからめた内容の出題が多い。新テーマは、「人工知能(AI)」」「ノーベル賞受賞」など。

【2016年問題分析】
 物理学系は、「円柱上の物体の運動」神戸大―理〈物理〉《後》)など。
 化学系は、「ヒートポンプ」(お茶の水女子大―理〈化学〉《後》)、「立体構造を持つ化合物の生成」(山口大―理〈生物・化学〉《後》)など。
 生物学系は、「ゲノムと遺伝子の関係」(お茶の水女子大―理〈生物〉《後》)、「生物の進化と設計の分類」(愛媛大―理〈生物〉《後》)、「サンゴ礁の生物」(琉球大―理〈海洋資源科学―生物系〉《後》)など。
 地球・地球科学系は、「火山の噴火」(山形大―理〈地球環境〉《前》)、「氷河時代」(筑波大―生命環境学群〈地球〉《後》)、「地震」(静岡大―理〈地球科学〉《後》)、「彗星の軌道と公転周期」(神戸大―理〈惑星〉《後》)、「火成岩」(愛媛大―理〈地球科学〉《後》)など。


●人工知能(AI)の進化
AIは Artificial Intelligenceの略。コンピュータを使い、人間の脳がもつ知能を実現させようというもの。近年、コンピュータの高性能化とビッグデータ技術の進歩によって、急速に発達している。その代表的な技術が、ニューラルネットワーク。

工 系統

「未来の科学」「科学技術のあり方」「自然災害対策」など、問題解決要求型テーマが多出。
新テーマは「人工知能(AI)」「ロボット」「ドローン」

【2017年出題予想】
 この系統は、機械工学系、建築・土木工学系、化学工学系、電気・電子工学系、情報工学系の5系統に分かれる。 「科学技術のあり方」「科学者の責任」「未来の科学」などが出題される。

【2016年問題分析】
 機械工学系は、「人口減少とその影響」」(山口大―工《後》)、「環境対応車の普及促進」(鹿児島大―工《後》)など。
 建築・土木工学系は、「国際イベント開催の意味」(福井大―工〈建築・都市環境工〉《後》)、「建築とリサイクル」(熊本大―工〈建築〉《後》)、「庁舎に求められる公共サービス」(前橋工科大―工〈建築〉《後》)など。
 化学工学系は、「アミノ酸・糖類・多糖類」(宇都宮大―工〈応用化学〉《後》)、「化学変化におけるイオン濃度測定」(埼玉大―工〈応用化学〉《前》)、「動的平衡」(大阪市立大―工〈化学バイオ工〉《後》)、「人工的な化合物」(甲南大―理工〈機能分子化学〉/後期)など。
 電気・電子工学系は、「国際宇宙ステーション(ISS)とジェット旅客機」(宇都宮大―工〈電気電子工〉《後》)など。
 情報工学系は、「温室効果ガス排出削減」(香川大―工《後》)、「廃棄物処理の高度化」(鹿児島大―工《後》)など。


農・水・畜産・獣医 系統

「日本の農業」「日本の水産業」「食料問題」「食の安全」「バイオテクノロジー」
新テーマは「食品ロス」「食料自給率45%目標」

【2017年出題予想】
 この系統は、農学系と水・畜産・獣医学系の2系統に分かれる。「日本の農業の現状と将来」「食料問題」「日本の水産業」「TPP」などが問われる。

【2016年問題分析】
 農学系は、「研究における独創性」(岩手大―農《後》)、「植物に感染する病原体」(千葉大―園芸〈園芸〉《後》)、「食料廃棄・ロス問題」(岡山大―農《後》)、「農地・森林の多面的機能とその有効利用」(高知大―農林海洋科学〈農林資源環境科学〉《前》)、「ジャイアントパンダの分類学上の位置づけと食性」(九州大―農《後》)、「人口増加による土壌劣化」(鹿児島大―農《後》)など。
 水・畜産・獣医学系は、「ある基質と酵素の反応実験」(帯広畜産大―畜産《前》)、「魚の行動と錐体密度分布」(東京海洋大-海洋科学《後》)、「『高齢者世帯』と『児童のいる世帯』の所得状況分析」(鹿児島大―水産《後》)など。


医・歯・薬 系統

「現代医学の課題」「医学と倫理」「感染症」「再生医療」「肥満」「喫煙」「臓器移植」「新出生前診断」など。
 新テーマは「大隅氏のノーベル医学生理学賞受賞」

【2017年出題予想】
 この系統は、医、歯、薬の3系統に分かれる。「現代医学の課題」「医学と倫理」「再生医療」「臓器移植」「日本人のノーベル医学生理学賞受賞」などが注目される。

【2016年問題分析】
 医学系は、「医学や実生活における寛容」(秋田大―医〈医〉《後》)、「ネパールの災害医療体制」(群馬大―医〈医〉《前》)、「DNA鑑定の可能性」(東京医科歯科大―医〈医〉《後》)、「地域包括システムでの医師の役割」(富山大―医〈医〉《後》)、「疫病と環境要因」(福井大-医〈医〉《後》)、「ドイツの医療制度」(浜松医科大-医〈医〉《後》)、「偽薬を治療に使用することの是非」(山口大―医〈医〉《後》)、「放射線の種類、性質、利用法」(香川大―医〈医〉《後》)、「緩和医療学の重要性」(愛媛大―医〈医〉《後》)、「生命科学と研究倫理」(宮崎大―医〈医〉《後》)、「患者の意識の有無の判定方法」(鹿児島大―医〈医〉《後》)、「iPS細胞作製の問題点(琉球大―医〈医〉《後》)、「20歳の誕生日を迎えたとき余命をどう決めるか」(和歌山県立医科大―医《前》)、「再生医療について」(日本医科大―医/2次)、「日本の医療の問題点」(金沢医科大―医/2次)、「患者主体の医療を目指すチーム医療」(近畿大―医/後期)など。
 歯学系は、「希望に叶った家の見つけ方」(北海道大―歯《後》)、「医療人と患者の関係」(東京医科歯科大―歯〈口腔保健〉《前》)、「予防医療」(岡山大―歯《後》)、「あなたの思い描く科学者像」(広島大―歯〈歯〉《後》)、「日本の歯科医療の問題点」(徳島大―歯〈歯〉《後》)、「睡眠と脳」(長崎大―歯〈歯〉《後》)、「放射性同位体を使用した腫瘍の検査と治療」(九州歯科大―歯《前》)、「喫煙の人体への影響」(日本大―歯/A方式)など。
 薬学系は、「原子番号113番の元素」(富山大―薬《後》)、「日本の科学技術の課題」(岡山大―薬《後》)、「進化医学の考え方」(長崎大―薬《後》)など。

医療・看護 系統

「コミュニケーション」「高齢者介護」「患者と看護師」など、医療・看護現場のテーマが頻出。
 新テーマは「平均寿命と健康寿命」「ジカ熱」

【2017年出題予想】
 この系統は、医療系、看護系の2系統に分かれる。いずれも、医療現場での臨床実践テーマが多い。コミュニケーション関係の出題が目立つ。

【2016年問題分析】
 医療系は、「トリインフルエンザ対策」(群馬大―医〈保健〉《前》)、「ジャンクフード」(新潟大―医〈保健〉《後》)、「遺伝子関連技術の利益と問題点」(鳥取大―医〈保健〉《後》)、「文明の恩恵と弊害」(岡山大―医〈保健〉《後》)など。
 看護系は、「植物状態にある患者の看護」(東京医科歯科大―医〈保健衛生―看護〉《前》)、「高齢者医療」(富山大―医〈看護〉《後》)、「高齢者の胃ろうなどの延命治療」(福井大―医〈看護〉《前》)、「平均寿命と健康寿命」(山梨大―医〈看護〉《前》)、「看護職に求められる『微笑』」(岐阜大―医〈看護〉《後》)、「小児肥満対策」(三重大―医〈看護〉《後》)、「『肥満とやせ』の対策」(大分大―医〈看護〉《前》)、「平均寿命の差や健康格差が生じる要因」(宮城大―看護《前》)、「認知症を患う人へのチームケア」(神戸市看護大―看護《後》)など。

家政・生活科学 系統

「生活環境の改善」「食の安全」「食育」「持続可能な社会」「家族」「再生可能エネルギー」「日本人の食生活」など。
生活全般の総合的なテーマが頻出

【2017年出題予想】
 「環境問題」「食の安全・安心」「持続可能な社会」「食育」「家族」「再生可能エネルギー」「生物多様性」「リサイクル」などが注目される。

【2016年問題分析】
「人間と環境」(大阪教育大―教育〈教養―健康生活科学〉《前》)、「プラスチックの廃棄、回収、再利用」(県立広島大―人間文化〈健康科学〉《前》)など。

芸術・体育 系統

芸術系は実技的能力、鑑賞力などに関わる出題。体育系は「スポーツ観」「健康」「生涯スポーツ」など。
新テーマは「東京オリンピック」「ドーピング」

【2017年出題予想】
 芸術系は、音楽・美術とも理論、実技論や鑑賞力など、体育系は、スポーツ活動の意義や実践活動の注意点、健康などのテーマが出題される。

【2016年問題分析】
 芸術系は、「人物表現について」(筑波大―芸術専門学群〈芸術学〉《後》)など。
 体育系は、「高校の運動部の活動状況」(早稲田大―スポーツ科学)など。


2016年の主な出来事からの2017年小論文予想出題テーマ

この記事は「螢雪時代(2017年2月号)」より転載いたしました。


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