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《学習効率&成果を最大化!》 伸びる人の“夏休み”最適生活ガイド

  • 学習効率&成果を最大化!伸びる人の“夏休み”最適生活ガイド
  • [2017/7/18]

「受験の天王山」とも呼ばれる夏休み。十分な成果をあげ、その山を乗り越えるには、夏休み中、集中して受験勉強に取り組める心身のコンディションづくりも重要となる。
そして、そのベースは日々の生活にあり、生活の見直しが成果の向上につながる。
そこで、最大の成果を目指す読者のために、夏休み中の生活改善のポイントを解説する。

監修:福田 千晶 先生 医学博士・健康科学アドバイザー
《プロフィール》
慶應義塾大学医学部卒業後、医師として大学病院勤務などを経て、現在はアルシェクリニック勤務の傍ら、講演や執筆活動も行う。リハビリテーション医学会専門医、日本東洋医学会専門医、日本医師会認定健康スポーツ医。『心も体もきれいになる! その場で「あたため」ストレッチ』(講談社)など、多数の著書・監修書を刊行。


夏に最大の成果を得るには、勉強だけを考えてもダメ!

 自分の勉強に費やせる時間が豊富にあり、実力アップの大きなチャンスとなる夏休み。だが夏休みは、学期中とは異なる生活や暑さでペースを崩しやすく、夏バテや気持ちの緩みなど、受験生にとってネガティブな要素が多い時期でもある。そんな中で最大の成果を手にするには、勉強のことだけを考えていてもダメ。日々の過ごし方や心身のコンディションを自分自身でしっかりマネジメントして、一日一日の勉強への集中度を高めることが不可欠なのだ。
 勉強の土台となるのが、体力と気力。体力が落ちれば気力も落ちるので、夏バテや体調不良には言うまでもなく注意が必要だ。逆に言えば、体調が良ければ気持ちがポジティブになり、勉強への意欲や集中力も増して学習効率はアップする。まずは、運動・食事・睡眠に気をつけ、体のコンディションから整えていこう。
 とはいえ、運動・食事・睡眠とも、「学期中と同じ状態をキープ」が基本。学校がないからと夜更かしをしたり、部屋にこもりきりになったり、食事時間が不規則になったりすると、心身のリズムが狂って、眠い、やる気がわかない、集中できない、集中力が持続しない…と勉強面にもすぐに悪影響が出る。長い休みだが、むやみに生活リズムを変えないようにしよう。


生活習慣や環境を改善し、学習の質を向上させる!

 心身の状態が今ひとつだと感じたら、運動から見直してみよう。体を動かすことの効用は多岐にわたる。ストレス発散になり、気持ちがポジティブになる。血流が良くなって脳にも血が巡り、勉強への集中力が高まる。適度な疲れが、睡眠の質を上げる。よく眠れるようになれば、朝もスッキリ。食欲も安定し、夏バテ防止にもなり、勉強をより頑張れる。特に夏休みは運動不足になりがちなので、勉強のためにも意識的に体を動かすようにしよう。
 続いて、食事については、同じものばかり食べないよう気をつけよう。偏食によりビタミンやたんぱく質が不足すると、夏バテの原因になる。また、めん類やパンなど単品で済ませるのではなく、なるべく種類を増やすことを意識しよう。さまざまな栄養素をバランスよく摂ることで体調はより良くなり、勉強の質や効率にも良い影響を及ぼすはずだ。
 夏の睡眠の一番の悩みは、寝苦しさ。眠りが浅くなると寝ても疲れがとれず、昼間の勉強への集中度にも大きく影響する。睡眠時にエアコンのタイマー機能を使う人も多いだろうが、エアコンが切れると暑くて起きてしまうので、夜も暑い地域ではつけっぱなしにしておくといい。そのとき、温度は27~28度と高めに設定すること。体を冷やしすぎると免疫力が低下して風邪をひきやすくなるうえ、気温差が大きいと体にも負担になる。適切に快眠を手に入れ、翌日の頑張り&集中力を引き出してほしい。
 これらに加え、勉強に集中できる環境を整えることも重要。2学期以降も見すえ、余計なことに気をとられないよう、進路の悩みや体調面など気になることは早めに解決しておこう。



夏の成果アップに効果あり!
伸びる人の6つの生活習慣

夏休みの成果を最大化する秘訣は、普段の生活や勉強シーンにも潜んでいる。
勉強しているのに伸びないという人は特に、やってはいけないNG習慣と合わせて、自分の生活習慣を見直してみよう。


自信を生み出す!
やったら「見える化」で、次も頑張れる

 長い夏休みの間モチベーションを維持するためには、達成感が不可欠だ。日々の勉強のなかで達成感を味わうためには、やったことを可視化するのがコツ。例えば、やるべきことを紙に書き出し、終わったら線で消していくと、「こんなにやった」という達成感と自信が得られる。取り組んだ問題集のページ数をグラフ化するのもいい。学習計画を完璧に立てることよりも、実績を振り返る時間をもつことを意識しよう。


勉強に集中できる!
「気になること」を片づけて、スッキリする

 部屋がごちゃごちゃしている、進路について親と意見が合わない、友だちとの人間関係がうまくいっていない…。たとえ些細なことでも、頭をふとよぎるだけでイラっとしたり不快になったりすることは集中力を低下させ、勉強の妨げになる。充実した夏休みを送るために、身辺の気になることをリストアップしたうえで、早めに片づけてスッキリさせよう。同様に、持病や虫歯などの治療も先延ばししないこと。


頭を使いやすい状態に!
休憩時は手を使って、脳の活性を高める

 勉強の合間に挟む休憩時間は、ただぼんやりとやり過ごさず、積極的に「勉強とは違うこと」をしてみよう。勉強時とは違う脳の部位を使うことで、脳を使いやすい状態にできるのだ。特に効果的なのが、手を使った作業。例えば、包丁を使って簡単な夜食を作れば、刃物を扱うことで緊張感が生まれ、脳が覚醒する。歯磨きなどで利き手と逆の手を使ったり、身の回りの整理・整頓をしたりするのもおすすめだ。


夏バテを防止する!
食事に「1品プラス」で、元気をキープ!

 体力・気力を奪う夏バテは、受験生の大敵。バランスの良い食生活が夏バテ防止の肝だが、難しく考える必要はない。偏食せず、毎回の食事に「プラス1品」を心がけよう。ビタミンやたんぱく質を意識し、サラダ、納豆、卵、豆腐、ヨーグルトなど簡単なものでいい。余裕があれば、夏バテ防止に有効なビタミンB?(豚肉、レバーなど)とアリシン(ニラ、にんにく、玉ねぎ、など)を含む食材の組み合わせてみよう。


アタマ爽快&快眠!
スキマ時間の運動で、心身をより快適化!

 涼しい部屋にこもりがちな夏休みに注意したいのが、運動不足。体を動かさないと脳の血流が悪くなり、眠気や集中力低下の原因になる。また、日中の運動量が少ないと、寝つきが悪くなったり眠りが浅くなったりと睡眠にも悪影響がある。勉強の合間に軽い筋トレやストレッチをしたり、夏期講習への行き帰りに早足で歩いてみたりと、なるべく体を動かすようにしよう。頭がスッキリとした感覚が得られるはずだ。


ダラダラを断ち切る!
なにはともあれ、とにかく机に向かう

 やる気が出ないときは、ソファやベッドに近づいてはいけない。ダラけた気持ちを断ち切るためには、とりあえず勉強机に向かうこと。そして、1時間の勉強を30分に短縮したり、好きな科目や昨日の復習など自分が取り組みやすい勉強をしたりと、最初のハードルを下げよう。脳には「作業することにより興奮が起こる」という性質(作業興奮)がある。やり始めると意外と気分が乗ってくるのを実感できるはずだ。


夏のNG習慣チェックリスト

食事

□ 食事はパンや麺類で簡単に済ましがち
ビタミンやたんぱく質が不足し、夏バテの要因になる。

□ 気に入ると、同じものばかり食べがち
食材の数が減ると、栄養バランスが偏ってしまう。

□ 甘くて冷たい飲み物が好き
血糖値が急上昇したり、体が冷えるので飲み過ぎない。

□ 野菜は野菜ジュースで補っている
噛むことが大切。顎の動きは脳にも刺激を与える。

睡眠

□ 翌日が休みだと、つい夜更かしする
生活リズムを崩さず、就寝・起床時間は一定に保つ。

□ 寝る前に布団の中でスマホを見る
明るい画面が視覚を刺激し、寝つきにくくなる。

□ 夜はエアコンのタイマー機能を使う
熱帯夜はつけっぱなしが正解。気温差は体の負担に。

運動・体調

□ 普段、運動はほとんどしない
血流が悪くなり、頭がぼんやり。睡眠の質も下がる。

□ 冷房がよく効いた場所に1日中いる
体を冷やしすぎると、免疫力が低下して体調を崩す。

□ 歯の痛みや腰痛など体の不調がある
体の不調は学習意欲や集中力の低下につながる。

□ 最近、なんだか太ってきた
体重増によりメンタル面もネガティブになりがち。

学習環境

□ 机の上や周りがごちゃごちゃしている
片づけることで気分がスッキリし、勉強に集中できる。

□ 進路について親と意見が合わない
モヤモヤとした気持ちは、勉強への集中を妨げる。

□ いつも同じ場所で勉強している
やる気が出ないときは、勉強場所を変えると効果的。

学習法

□ 計画が崩れると、投げ出したくなる
完璧主義はNG。遅れを調整する予備日を設ける。

□ 勉強中に疲れてきても、無理やり粘る
疲れがたまったときは効率が悪いので、休むのが得策。

□ ノルマや期限を決めずに勉強する
「いつまでに何をやる」を決めることで集中力が増す。

□ 勉強の合間の休憩はぼんやり過ごす
勉強以外のことをすることで、脳によい刺激を与える。

学習効率ダウンに要注意!
チェック項目数を減らし、目指せ、夏の成果アップ!!

この記事は「螢雪時代(2017年8月号)」より転載いたしました。

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